Skip to content

Cursor設定ガイド:あなただけのエディタを作る

.cursorrules を理解する:あなたのAIアシスタントの取扱説明書

部屋の整理を手伝ってくれる人を雇ったと想像してみてください。最初は「服は畳んでクローゼットに入れる」「本は大きさ順に並べる」「お菓子は収納ボックスに入れる」などと指示する必要があります。しかし、これらの要件を「整理ガイド」として書き留めておけば、手伝いの人は毎回そのガイドに従って作業できるので、繰り返し説明する必要がなくなりますよね?

.cursorrules はまさにそのような存在です。プロジェクトのルートディレクトリに置かれる「説明書」で、コーディングルール、プロジェクト構造、注意事項などを事前に記述しておくと、AIが自動的にそれらの「要件」に従ってコードを書いてくれます。

プログラマーには、それぞれ独自のコーディング習慣と好みがあります。関数型プログラミングを好む人もいれば、オブジェクト指向を好む人もいます。パフォーマンスを重視する人もいれば、保守性を重視する人もいます。.cursorrules を適切に設定することで、Cursorをあなたのコーディングスタイルとプロジェクトのニーズに完全に適応させることができます。

Cursorの設定は実はとても簡単

では、Cursorをあなたのコーディング習慣に合わせるにはどうすればよいでしょうか?2つの方法があります:

  1. グローバル設定:Cursorの設定を開き、General > Rules for AIを見つけると、テキスト編集エリアが表示されます。ここで、自然言語であなたのコーディングの好みをCursorに伝えることができます:
yaml
# コーディングの好み
- コードはシンプルで読みやすく
- 重要な箇所にはコメントを付ける
- 関数は例外処理を含める
- 変数名は意味のあるものにする
  1. プロジェクト設定:プロジェクトのルートディレクトリに .cursorrules ファイルを作成し、そのプロジェクト固有のルールをカスタマイズします:
yaml
# プロジェクト固有の要件
- 関数型プログラミングスタイルを使用
- エラー処理方法を統一
- プロジェクトの命名規則に従う

グローバル設定はすべてのプロジェクトに影響を与え、プロジェクト設定は特定のプロジェクトにのみ適用されます。この階層化された設計により、統一されたコーディング習慣を維持しながら、異なるプロジェクトの特別なニーズに対応することができます。

ルールをより効果的にするためのヒント

効果的なルールを書くのは難しくありません。重要なのは、実用的で保守しやすいことです。以下はいくつかの実践的なアドバイスです:

  1. 段階的なアプローチ

    • 基本的なコードスタイルから始める
    • チームのフィードバックに基づいて調整
    • 定期的にルールを見直し最適化
  2. シンプルに保つ

    • ルールは明確に
    • 複雑すぎる要件は避ける
    • 最も重要な規範に焦点を当てる
  3. チーム協力

    • チームメンバーとルールについて議論
    • フィードバックを収集
    • 不適切なルールは適時調整

設定の目的は、より良いコードを書くための支援であり、あなたの創造性を制限するものではないことを忘れないでください。もし特定のルールが開発効率を低下させていると感じたら、いつでも調整または削除してください。

実際の効果デモ

ルールを設定すると、Cursorはあなたの好みに応じて自動的に動作を調整します。例えば、ユーザーデータを処理する関数を書く際、エラー処理やログ記録などのベストプラクティスを自動的に考慮します:

typescript
async function fetchUserData(userId: string): Promise<UserData> {
  try {
    // APIリクエストを送信
    const response = await api.get(`/users/${userId}`)

    // データ検証
    if (!isValidUserData(response.data)) {
      throw new ValidationError('データ形式が不正です')
    }

    return response.data
  }
  catch (error) {
    // エラーログを記録
    logger.error('ユーザーデータの取得に失敗', { userId, error: error.message })
    // 統一されたエラー処理
    throw new ApiError('ユーザーデータの取得に失敗しました', error)
  }
}

この例では、Cursorはあなたのルールに従って:

  • 適切なコメントを追加
  • エラー処理を実装
  • ログ記録を追加
  • 統一されたエラータイプを使用

おわりに

優れたツールは使用者に適応すべきであり、使用者がツールに適応する必要はありません。.cursorrules を適切に設定することで、Cursorはあなたとあなたのプロジェクトを本当に理解するAIアシスタントとなり、開発効率を向上させ、より良いコードを書くお手伝いをします。

より多くの使用テクニックを知りたい方は、クイックスタートガイドをご覧ください。私たちは、Cursorをより効果的に使用するための様々な実用的な設定方法を継続的に収集・整理しています。もし良い設定のアイデアがありましたら、ぜひコミュニティで共有してください!

MIT ライセンスで公開